「不知火」の胸部可動改造
今回は、「不知火」の胸部を独立可動させる改造に挑戦。
出来ればあまり見映えを損なわずに動かしたいけど、どうすれば・・・と悩んだ結果、
「不知火・弐型」の可動機構を真似してみるのがいいんじゃないかな、と。
もちろん現時点(2009年6月)では、第22弾の不知火・弐型が手元にあるわけもないので、
参考に出来るのは、「ホビージャパン 200年8月号」の『TSFIA』に掲載された作例の
胸部分割写真ぐらい。
なので、それを元に分割した後は、
オリジナル(?)なモノを取り入れながらの改造となってます。
(真似だけで終らせるのもなんですし・・・)
<使った物>
・ A-LOCK (武御雷や不知火等の肩に使われてるもの) ×1
・ ニッパー
・ ピンバイス
・ ピンバイスで使用する、2.8mm、2.9mmのドリル刃
・ 彫刻刀(丸刃)
・ 精密マイクロナイフ(平刃・大)
・ 熱湯 (90℃程度)、熱湯の入れ物(湯呑み等)
・ ピンセット等、熱湯からパーツを取り出せる道具
1) 胴体の分離
「不知火」の頭部、肩、腰装甲を外した本体の腰部分を熱湯などで温め、
胴体パーツを引っこ抜きます。
(以前の「腰改造」に使った画像、使い回しちゃいました)
2) 分割
@ 精密マイクロナイフを使って、胸部と腹部に分割。
熱湯で軟らかくする ⇒ ナイフを入れる を繰り返しながら分割してます。
分割ラインの参考は、「ホビージャパン 2008年1月号」掲載の烈士不知火の作例です。
これが一番困難な作業かも。
なるべく腹部の上部に余白を残しつつ分割してます。
これは、胸部が前後に可動した際に腹部との間の隙間を無くすのが目的です。
A 腹部を2分割。
参考にするのは、「ホビージャパン 2008年8月号」掲載の不知火・弐型の作例です。
腹部外側のパーツ(上画像右側です)、作例では上画像の白い部分にあたる箇所は無いのですが、
前述の通り、可動した際のパーツの隙間を無くす為に残してます。
3) 腹部の加工
@ A-LOCKを仕込む為に腹部中央のパーツを加工します。
デザインナイフでの加工が終わったら、エポパテで段差埋めや足りない部分を補修。
(ホントは可動部位だし、元パーツと同じPVCで補修したいところなんですが、
めぼしいPVC製ジャンクパーツが無かったので、エポパテで)
前面
背面
(加工後の表面処理で手を抜いてしまって、後々後悔する事に・・・)
とりあえず、弐型の作例を真似するのはここまで。
ここからは(ようやく)、色々試行錯誤しながらやってます。
上の画像右側パーツの上に突起が出来てますが、これは
胸部をある程度前に屈めると胸部パーツと腹部パーツが離れてしまって
隙間が出来てしまうので、離れてしまうのを防ぐ為のストッパーの役割を期待して
付けたもの。
胸部を前に動かしても、ストッパーのおかげで右画像の位置で止まるので隙間が出来ません。
(狙い通りに出来てヨカッタ・・・)
この次に「胸部の加工」とか書いてしまってるので、順番が前後しちゃいますが、
胸部の内側には、ストッパーが動いて、そして止まる為の空間を彫刻刀で作ってます。
4) 胸部の加工
胸部にA-LOCKを挿す為の穴を2.8mmのドリルで開けます。
胸部を前後だけでなく、横方向にも上下させたかったので、L字状にしたA-LOCKで
繋げたかったんですが
(ここは、A3「タイフーン」がそうなってるそうなので、そこからヒントを)
位置的に無理そうだったので、少し妥協。
A-LCOKがこんな状態で挿さる様に穴を開けてます。
本当は、陽炎などの肩に使われてる二重関節のA-LOCKを使って腰も可動させたかったんですが、
加工が難しそうだったので、今回は諦めました。
5) 塗装
白くなってしまった箇所やエポパテ部分は当然塗らないといけません。
塗る箇所は塗装面同士が擦れる可動部位という事で、塗膜に強度が欲しいので
PVC製パーツのリペに使われる事もある、”Vカラーで下地塗装 ⇒ Mrカラー等のアクリル塗料で塗装”
を選択。
(PVCはVカラーでいいけど、エポパテ部分もVカラーで大丈夫なの?とか不安な点もありますが、
まぁ、うちにある道具で出来るのはこの程度なので・・・)
下地にVカラーのホワイトを塗って乾燥させてから、Mr.カラーで「不知火」の本体色を作って塗装。
黒い部分はガイアカラーのフラットブラックです。
切断したりエポパテで補修したりした後のヤスリがけが足りてなくて、
色んな箇所が相当ボコボコしてます・・・
(特に腹部前面の黒い部分はヤバイです)
全部筆塗りなんですが、筆塗りの技術も向上させないと・・・
とりあえず、一度組み立てて動かしたら、またヤスリがけしたりパテで補修をやり直すこと決定!
ってところです。
6) 下半身の加工
上半身と下半身の接続軸に、A-LOCKを挿し込む穴を2.9mmのドリルで開けます。
軸を半分ほどに短くしてから、穴あけ。
7) ドッキング
上半身と下半身をドッキング。
真ん中の黒い部分、ホントに酷いデコボコっぷり・・・
前後にはこんな具合に。
後ろに動かすと、前面の見映えが悪くなってしまうんですが、
これ以上腹部前面のパーツを上に伸ばすと、今度は前屈が殆ど出来なくなってしまうんですよね。
なので、ここは致し方ないところかと。
横方向へも多少は上下します。
・・・と調子に乗って動かしていたら、
ま、まぁ、どうせもう一回塗り直すのは決定してるので・・・
(やっぱりもうちょっと干渉しないようにしないと、塗り直すだけじゃダメそうです)
では、色々外してたものを付けて、「不知火」に戻します。
無改造の「不知火」と比較してみます。
改造 無改造
左が改造、右が無改造です。
そんなに違和感なく出来てると思うのですが、どうでしょう?
さてさて、最後は
以前改造した頭部、肩、上腕に加え、胸部が可動するようになった「不知火」を動かしてみます。
前屈した時の背面はこんな感じに。
前屈してるんですけど、いまいち分かり辛い画像だったかも・・・
腰が可動してないので、ちょっと不自然ですね。
う〜ん・・・・・・可動がパワーアップしても、ポージングセンスは相変わらずなのが歯痒いです・・・
以上、
「不知火」の胸部を独立可動させる改造に挑戦した結果でした。
やっぱり、パーツの整形に手を抜いちゃダメですね。
塗膜強度にも課題が残ってますが、
弄っていても危なげない改造にはなってるし、
見映えもそんなに悪くなってない(と個人的には思ってます)ので、
概ね満足、といったところです。
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