「不知火」改造 <A-LOCKお試し改造パックを入手したので、試してみましたver>


<1.肩改造> 
  

 A-LOCK(「不知火」、「武御雷」などの肩に使用されている一重関節)
 を使用します)

 以前、市販のクリック式でない関節を使用して、
 これから紹介する方法と同様の改造をした事があるのですが、
 塩ビ主体の材質で出来ている腕の重さを保持するだけの強度が足りず、
 付けた角度も保持できずに、最終的に関節が破損した為、
 今回、クリック入りで強度もある”A-LOCK”を使用する方法を採用しています。
  (A-LOCKよりは入手しやすい、”リボルバージョイント(8mm推奨)”でも、
   もう少し工夫してやれば可能だと思います)


 <目  的> 「不知火」の腕を横方向に上げられる様にする事。

           元の可動を殺さずに、更に横方向へ腕を上げられるようにしたい。
            

 <方向性> 出来る限り見栄え重視で。
           
           「不知火」の肩装甲から見える腕パーツのデザインを、なるべく損なわない様に。


 <必要な物> 
    ・ A-LOCK (「不知火」や「武御雷」、「吹雪」の肩に使用されている物)×2
    ・ ボール経3mmのボールジョイント ×2
    ・ デザインナイフ、マイクロナイフ等、A3本体の素材を切断できる道具
    ・ ニッパー
    ・ ピンバイス、2mmと3mmのドリル刃 (※ 2.8mm か 2.9mm があればなお良し)
    ・ 彫刻刀(丸刃)・リューター等、A3の素材を削れる道具
    ・ 熱湯 (90℃程度)、熱湯の入れ物(湯呑み等)
    ・ ピンセット等、熱湯からパーツを取り出せる道具
    ・ 瞬間接着剤


1) 肩パーツの準備

    まず、「不知火」の肩を胴体から外し、熱湯に漬けて温めた後、
    熱湯から取り出して、上腕を肩から引き抜きます。
    


2) 肩パーツの分割

   「肩のパーツ」をデザインナイフ等を使用して、右下写真の様に分割します。
   熱湯に漬けてパーツを軟らかくしてから、ナイフを入れるとやり易いです。
   
   分割したパーツを、【A】、【B】とします。
    (真ん中の黒いパーツは使用しません)
     


3) 腕パーツの加工

    【B】パーツに、”肩のA-LOCK”を埋め込みます。

  @ ”肩のA-LOCK”が収まるように、【B】パーツの中身(写真、赤色で囲った範囲)をゴソッと切除。
     
    ( くり抜く道具には、EIGER TOOL社の「精密マイクロナイフ(平刃・大)」と彫刻刀を併用。
      マイクロナイフは、『A3』改造用に最近購入した物で、
      切断面に対して、均等に真っ直ぐ刃を入れられるので、今回の様に、一定範囲を切除するのに便利でした。
      家電量販店で一本1000円と、ちょっと値が張るのがたまにキズです )


  A 【B】パーツの元から開いている上腕接続用の穴と繋がるように、切除した側から3mmのドリルで開口。

     開口した穴が、元からある上腕を接続する穴(写真の赤い点線)と繋がる様に、
     上・横方向から位置を確認しながら開口します。
     


  B 【B】パーツに、”肩のA-LOCK”を埋め込みます。

     ”肩のA-LOCK”の長い方の軸を、軸の”引っかかり”が残る位置で切断し、
     その軸をAで開口した【B】パーツの穴に挿し込みます。
     (ホントは、短い軸にも”引っかかり”があるのが理想なんですよね・・・。
      まぁ、無い物はしょうがないので、より保持力が必要な上腕パーツ側へ、”引っかかり”を使用しています)

     挿し込む時は、【B】パーツを熱湯などで温めてからの方がやり易いです。
      (温めついでに、上腕パーツも温めて、元通り接続しています)
     
    


    <余談です>
    「8mmのリボルバージョイント」は、大きさ的には”肩のA-LOCK”と近いので、
    ちょっと見栄えを損なってしまいますが、
    リボルバージョイントが収まるようにもう少し【B】パーツを加工してやれば代用として使えるかもしれません。
     


4) 肩パーツの加工

    【A】パーツに、【B】パーツを接続する為の加工です。

  @ 突き出している元からあるA-LOCKの軸を、ニッパー等で切除。
    (この程度では、元のA-LOCKが抜けてしまう事はありません)
     


  A 元からあるA-LOCKの軸の上、軸とドリルが触れるか触れないか程度の位置(写真、赤丸部分)に
     3mm (2.8mm か 2.9mmがあればそちらの方が良いです) のドリルで開口。
     (穴の深さは、”肩のA-LOCK”の短い方の軸がスッポリ収まるまで)
    

   B Aで開けた穴に、【B】パーツに仕込んだ”肩のA-LOCK”の軸を挿し込んでみます。
     
     【A】パーツの下側に残した黒い部分が、腕の元位置を示すガイドの役割をするので、
     写真の様に、腕との間に隙間が開く(=腕が遠い)場合は、Aで開ける穴をもう少し深くする等の調節をします)

     また、挿し込んだA-LOCKの軸がユルかった場合は、瞬間接着剤を軸側に塗布する等して、軸を保持する力を強化します。
     


5) 肩装甲の接続をボールジョイントに変更

    【A】パーツに元からある肩装甲接続用の軸に、3mm経のボールジョイントを設置します。

   @ 肩装甲接続用の軸を、ニッパー等で下写真の長さに調整し、
     軸の中央に、2mmのドリルで開口。
     3mm経のボールジョイント(軸の長さを適度に調整した物)を挿し込み接着。
     
 
 
  A 肩装甲の裏側、元々接続軸を挿し込んでいた穴を、3mmのドリルで開口し、
     ボールジョイント受けを作成。 

     穴の胴体側周辺を少し削ってやり、ボールジョイントの軸が傾く角度を増やします。
     


6) 【A】、【B】パーツ、肩装甲を接続して、胴体に戻せば完成。

     右写真の様な可動になります。
     
   ※ 【A】パーツの黒い箇所は、
      【B】パーツ設置のガイド的な役割と「不知火」を下から見た時の見栄えを重視して残してありますが、
      ココを切除してしまえば、可動範囲も広がります。
      (ちょっと変な部分が可動する様になるので、あまりオススメ出来ませんが・・・)
      
     肩装甲が無い状態だと、ちょっと(?)違和感を感じてしまう人もいるかも。

     肩装甲を付けた状態。
     (右肩は無改造で、左肩が改造した物です)
      
     肩装甲を付けてしまえば、そんなに違和感も無いと思うのですが・・・。



<可動範囲>

 左の写真が製品状態(精一杯、横に上げた状態)。
 右の写真が改造後です。

 ウェポンマウントを装備した状態で、これぐらい上がる様に出来ました。
  
 
 また、腕が肩とは独立して動く様になったので、多少内側へも可動します。
 この可動と上腕ロール可動改造を組み合わせれば、体の前で両手で長刀を構える事も出来ます。
  
 

 「92式多目的追加装甲」を持たせても、腕が抜ける事も無く、しっかりと付けた角度を維持できます。
 
 



 改造してみた結果として、
 外見上、下から見た場合を除き、ほぼ変わりない仕上がりに出来たので、
 自分的には大満足です。
 
 難点はやはり、現時点では”肩のA-LOCK”を用意し辛い事ですね。

 「お試しパック」として世に出したからには、お試しで終わらせる事なく、
 是非とも、A-LOCKの単品販売にまで漕ぎ着けて欲しいものです。
 (BBSの常連さん情報では、商品化企画も結構進んでいるとか。
  もし販売されたら、肩のA-LOCKがあと15,6組欲しい・・・)

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