「武御雷」改造 <A-LOCKお試し改造パックを入手したので、試してみましたver>


<1.肩改造> (A-LOCK(肘に使用されている二重関節)を使用します)

 まず、
注意点ですが、
 この改造を施すと、肩装甲上部に設けられている穴は使用できなくなります。
  (「武御雷」が「92式多目的自律誘導弾システム」を装備できるかどうか設定上はあやふやなままですが、
   私は、劇中でも使われなかったし、装備できなくても全く問題ないかな、と思ったので・・・)


 <目  的> 「武御雷」の腕を横方向に上げられる様にする事。
            

 <方向性> 出来る限り、元のデザインを崩さない様に。

            「武御雷」の腕を横方向に上げる際に最大の障害となる肩のデザイン
             (肩装甲と密着していて、一見、どうやって横に腕を上げているのか分からない)
            も、設定画(
※1)を参考に、なるべく肩のデザインを崩さない様な改造に挑戦してみました。

  
             
※1  age FC会報誌「あげくのはて」 Vol.02に、「武御雷」の肩内部の設定画が掲載されています。
                  (無断掲載になってしまうので、画像は掲載出来ません。申し訳ないです)

                 また、『マブラブ オルタネイティヴ』劇中でも、第8章「涙落ちる果て」にて、
                 主人公の白銀が、伊隅大尉から戦術機に関する講習を受けるシーン(戦術機の腕は全部で何本?の辺り)で、
                 画面上(電子掲示板の中央やや右)にも表示されています。


 <必要な物> 
    ・ ボール経3mmのボールジョイント ×2
    ・ デザインナイフ、マイクロナイフ等、A3本体の素材を切断できる道具
    ・ ニッパー
    ・ ピンバイス、2mmと3mmのドリル刃
    ・ 彫刻刀(丸刃)・リューター等、A3の素材を削れる道具
    ・ 熱湯 (90℃程度)、熱湯の入れ物(湯呑み等)
    ・ ピンセット等、熱湯からパーツを取り出せる道具
    ・ アルテコ、パテなど、A3素材の穴を埋められる道具
      (私の方法だと使いませんが、あった方が作業は楽だと思います)
    ・ 瞬間接着剤


1) 肩パーツの準備

    まず、「武御雷」の肩を胴体から外し、熱湯に漬けて温めた後、
    熱湯から取り出して、肩のA-LOCK、上腕を肩から引き抜きます。
     


2) 肩パーツの分割

    「肩のパーツ」をデザインナイフ等を使用して、下写真の様に分割します。
     (上腕と繋がるパーツの分割ラインは、前述の「武御雷の肩パーツ構成図」を参考に分割してます)

    熱湯に漬けてパーツを軟らかくしてから、ナイフを入れるとやり易いです。
    分割したパーツを【A】,【B】,【C】とします。
    


3) 肩パーツの加工@

    関節を”肘の二重関節版A-LOCK”に変更する為、
    【A】パーツの中身を、”肘のA-LOCK”が収まるようにくり抜きます。
     
    ( くり抜く道具には、EIGER TOOL社の「精密マイクロナイフ(平刃・大)」を使用してみました。
      『A3』改造用に最近購入した物で、切断面に対して、均等に真っ直ぐ刃を入れられるので、今回の様に、
      一定範囲を切除するのに便利でした。
      家電量販店で一本1000円と、ちょっと値が張るのがたまにキズです )


4) 肩装甲の接続をボールジョイントに変更

    【B】パーツに、肩装甲接続用のボールジョイントを設置します。

    肩装甲の接続位置を胴体方向へ移動させるわけですが、
    これは、腕パーツを肩装甲とは別に可動させる事で、腕を横に広げられる様にする為です。
    また、
    接続位置を端に移動させる事で、肩装甲内側に傾斜させた時の角度が、元の位置で傾斜させた時よりも大きくなり、
    腕を横に広げる際に必要となるスペース(肩装甲を胴体側へ傾けた時に出来る空間)を稼ぐ事にも繋がります。

  @ 肩装甲の接続軸をニッパーで切除し、【B】パーツ上部の穴に挿し込んで接着。
      (ここに、ボールジョイントを設置するわけですが、無加工な状態だとジョイントの軸と穴の経
       が合わずスカスカな状態なので、それを解消する為の処置です)

    挿し込んだ接続軸の中央を2mmのドリルで開口し、 ボールジョイント(3mm)を挿し込んで下写真の位置で接着。
      (私の方法だと、軸のちょうど真ん中に穴を開けないといけないので、
       こんなややこしい事をせずに、パテ、アルテコ等で穴を埋めてで肩の穴を埋めて、そこを開口して、ボールジョイントを挿し込む方法が簡単だと思います)
      

  A 肩上部の穴を隠すパーツを瞬間接着剤で接着し、
     裏から見て、パーツを挿し込む事で塞がった穴の位置(右下の写真、赤丸部分)に、内側から3mmのドリルで開口します。
     (ボールジョイントの受けになります)
      
     


5) 肩パーツの加工A

   ここまで来たら、後は各パーツの調整です。

  @ 【A】パーツを通した”肘のA-LOCK”の軸を、【B】、【C】パーツの元々のA-LCOKが通っていた穴に挿し込みます。
      

     二重関節のA-LOCKは、逆方向にもやや曲げられるので、腕を上げる際は主にその可動を利用します。
     

  A 無改造の肩パーツと比較しながら、腕の位置に違和感が無くなるまで、
     【B】、【C】パーツの幅を調節してやります。
     (私はちょっと失敗してしまった(真ん中のパーツの穴周辺を薄く切ってしまった為、ジョイントの軸を通した時に穴が破れた)
      ので、中身を他の塩ビパーツに置き換えてます)


8) 胴体に挿し込む軸の長さを調節

   胴体に挿し込む側の”肘のA-LOCK”の軸が、無加工な状態だと長いので、
   無改造の「武御雷」の肩と比較しながら、軸をニッパー等で切断します。
    


8) 肩を胴体に戻して、肩装甲を接続してやれば、完了。


※ 保持力に問題があるところは、瞬間接着剤で軸を太くして、保持力を強化しています。


 無改造状態と比較してみます。
 左写真が無改造、右写真が改造した物です。
  
 (右の改造後の写真、胸部と腹部の分割とかしてしまった後に撮ってます)


<可動範囲>
 ウェポンマウントを装備した状態で、これぐらい上がる様に出来ました。
 (ちょっと、左右非対称な上がり具合になってしまったのが悔やまれるところ)
  
 
 二重関節のA-LOCKで、肩装甲・腕を前後に可動させる為の分割と調整に苦労した結果、
 かなり内部が汚い事になってしまってます。
  
 
 


 改造してみた結果としては、
 ちょっと肩内部の仕上がりが汚いのが難点ですが、可動範囲は満足出来る物になりました。
  (外見はそんなに悪くないと自分では思うのですが・・・)
 
 ただ、飾っていて、ポロッと腕が落ちるという事は全くないのですが、
 ガシガシ動かせる程の強度確保が出来てないので、アクションフィギュアとしては
 ちょっと微妙な改造になってしまったなぁ、というのが正直なところです。
 (もともと『A3』をそんなにガシガシと動かす様な事もしないので、自分的には許容範囲な出来です。ほぼ満足してます)

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